株の実効利回り計算機

シミュレーション
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利回り計算

証券会社で株を購入すると、購入した金額に対して、何%増減があるのか?という表示はありますが、株の実効年間利回りα[%]どうなっているのか?わかりません。株の実効年間利回りは株のキャピタルゲインの利回りα1[%]と株の配当利回りα2[%]の和である筈です。世の中にこの数字は全く出回っていません。この利回りを把握することは、今後の運用予測に重要である事は言うまでもありません。

そこで実効利回り計算器を開発しました。

株主に支給される配当金も、額面通り支給されるわけではなく、20.315%の税金が引かれた後、支給されます。ですので、利回りを求める上でも税金は考慮しなければいけません。

また、株を所有されている期間が、ちょうど1年だったらキャピタルゲインと配当から年間利回りを簡単に計算することができますが、そうでない場合の実効年間利回りはどうやって計算すれば良いのでしょうか?

以上の疑問を解決すべく、実効利回り計算機を開発しました。それでは、計算のロジックについて解説していきます。

キャピタルゲインの利回り計算

まずはキャピタルゲインの利回りについて計算します。1日当たりの利回りをx[%]と置き、年間の利回りをα1[%]と置きます。

$$1+\frac{\alpha_1}{100}=\left(1+\frac{x}{100}\right)^{365} \cdot\cdot\cdot\cdot\left(1\right)$$

(1)式から、(2)式が求まります。

$$1+\frac{x}{100}=\left(1+\frac{\alpha_1}{100}\right)^{\frac{1}{365}} \cdot\cdot\cdot\cdot\left(2\right)$$

株を購入した金額P0と置き、購入した日からY日後になる現在の株価をP1と置くと(3)式が求まります。

$$\frac{P_1}{P_0}=\left(1+\frac{x}{100}\right)^{Y}=\left(1+\frac{\alpha_1}{100}\right)^{\frac{Y}{365}} \cdot\cdot\cdot\cdot\left(3\right)$$

(3)式より、α1を求めると(4)式で表されます。

$$\alpha_1=100\left\{\left(\frac{P_1}{P_0}\right)^{\frac{365}{Y}}-1\right\} \cdot\cdot\cdot\cdot\left(4\right)$$

これで、任意の期間に対するキャピタルゲインの利回りα1が求まりました。次に配当金に対する利回りを計算します。

配当金に対する利回り計算

年間配当金をZ[円]とすると、実際に支給される金額は、20.315%の税金が引かれた金額になります。従って、現在の株価P1に対する配当金の利回りαは、(5)式で表されます。

$$\frac{Z\left(1-\frac{20.315}{100}\right)}{P_1}\times100=\alpha_2 \cdot\cdot\cdot\cdot\left(5\right)$$

実効の年間利回り

実効の年間利回りαは、キャピタルゲインと配当は独立しているので、キャピタルゲインの利回りαと配当金の利回りαの和で求まります。

$$\alpha=\alpha_1+\alpha_2 \cdot\cdot\cdot\cdot\left(6\right)$$

まとめ

キャピタルゲインの利回り、配当の利回りそれぞれ求め、実際の実効年間利回りの計算式を導出しました。

上記ロジックに基づき、実効年間利回り計算機を開発しました。また、この計算ロジックを用いて幾つかの例で実効利回りを計算してみました(JT株三菱UFJ株みずほFG株三井住友FG株りそなHD株)。皆さんの株が実際にどれ位の利回りで運用できているのか?確認してみて下さい。

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