積立金 計算 考察 

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毎月積立の需要

資産形成の手段として、積み立てNISA、確定拠出年金など毎月積み立てて資産形成を行う方が増えています。毎月少額ながらも、長期間資産運用を行うと、複利の効果で大幅に資産を増やすことができ、老後2000万円問題の解決につながります。ここでは、毎月積み立てた積立金の計算について考察してみたいと思います。30年エンジニアをやってきた私ならでは、他とは異なる切り口で解説したいと思います。以下の式は私が独自に導出したもので、他の計算結果と異なる場合があります。ただ、この計算は数学的に100%正しい計算なので、計算結果には自信があります。数式には、何の意図もポジショントークもありません。数式は嘘をつきません。ただ真実だけで、信頼できるものです。それでは考察してみましょう。

積立金の計算

では早速、積立金の計算を開始しましょう。

計算式導出

計算式を導出します。

月単位の積立金計算

まず、毎月の利回りがx%だったとします。kか月後の残高をSkと置き、毎月一定金額A円積み立てたとすると、以下の数列が成り立つことがわかります。

$$S_{k+1}=\left(S_{k}+A\right)\left(1+\frac{x}{100}\right) \cdot\cdot\cdot\cdot\left(1\right)$$
(1)式を式変形すると(2)式が成り立ちます。
$$S_{k+1}+\left(1+\frac{100}{x}\right)A=\left(1+\frac{x}{100}\right)\left\{S_{k}+\left(1+\frac{100}{x}\right)A\right\} \cdot\cdot\cdot\cdot\left(2\right)$$
(2)式の数列から、(3)式が成り立ちます。ここで、S0は初期投資額を表します。
$$S_{k}+\left(1+\frac{100}{x}\right)A=\left(1+\frac{x}{100}\right)^k\left\{S_{0}+\left(1+\frac{100}{x}\right)A\right\} \cdot\cdot\cdot\cdot\left(3\right)$$
よって、kか月後の残高は(4)式であらわされます。
$$S_{k}=\left(1+\frac{x}{100}\right)^kS_{0}+\left\{\left(1+\frac{x}{100}\right)^k-1\right\}\left(1+\frac{100}{x}\right)A \cdot\cdot\cdot\cdot\left(4\right)$$
以上で月単位の計算を求めることができました。

年単位の計算へ変換

次にこれを年単位の計算に変換します。
年利α%、n年後の残高を計算するとすると、1年は12カ月なので k=12n、月利x%と年利α%の関係は(5)式であらわすことができます。

$$ 1+\frac{\alpha}{100}=\left(1+\frac{x}{100}\right)^{12} \cdot\cdot\cdot\cdot\left(5\right)$$
(5)式よりxを導出すると(6)式が求まります。
$$x=100\left[\exp\left\{\frac{1}{12}\ln\left(1+\frac{\alpha}{100}\right)\right\}-1\right] \cdot\cdot\cdot\cdot\left(6\right)$$
従って、n年後の資産Anは年利α%、初期投資額S0円、毎月A円積み立てとすると(7)式で表現されます。
$$A_{n}=S_{12n}=\left(1+\frac{x}{100}\right)^{12n}S_{0}+\left\{\left(1+\frac{x}{100}\right)^{12n}-1\right\}\left(1+\frac{100}{x}\right)A \cdot\cdot\cdot\cdot\left(7\right)$$
(6)式を(7)式に代入すると、式が簡単になり、(8)式で表されます。
$$A_{n}=\left(1+\frac{\alpha}{100}\right)^nS_{0}+\left\{\left(1+\frac{\alpha}{100}\right)^n-1\right\}\left\{1+\frac{1}{\left(1+\frac{\alpha}{100}\right)^{\frac{1}{12}}-1}\right\}A \cdot\cdot\cdot\cdot\left(8\right)$$

導出した計算式の物理的意味

導出した(8)式の物理的意味について考えます。
まずは第1項は、初期投資額S0のn年後の複利計算なので納得できます。問題は第2項です。なぜこの式になるのか?少し計算をしてみましょう。
$$y=\left(1+\frac{\alpha}{100}\right)^{\frac{1}{12}} \cdot\cdot\cdot\cdot\left(9\right)$$ $$\left(y^{12n}-1\right)\left(1+\frac{1}{y-1}\right)A \cdot\cdot\cdot\cdot\left(10\right)$$
yを(9)式のように置きます。yの物理的意味は(5)式より12乗すると同じなので、(5)式の 1+x/100と同じです。(8)式の第2項は(9)式より(10)式で置けます。一般に(11)式が成り立つので、(10)式は(12)式で表されます。
$$ y^{12n}-1=\left(y-1\right)\left(y^{12n-1}+y^{12n-2}+\cdot\cdot\cdot\cdot+y+1\right) \cdot\cdot\cdot\cdot\left(11\right)$$ $$\left(y^{12n}+y^{12n-1}+\cdot\cdot\cdot\cdot+y\right)A \cdot\cdot\cdot\cdot\left(12\right)$$
(12)式は即ち、一か月ごとに追加していった掛け金に、yを掛けて一か月後の月利の金利を複利で増やしていった掛け金の12nか月分の総和になっていることがわかる。物理的意味の考察結果からも計算結果に矛盾がないことがわかる。
計算例としてexcelファイルを用意します。実際に自分の場合に合わせて計算してみて下さい。

まとめ

毎月積み立てて資産運用する積立金の計算手法を考え、数式を導出しました。

導出した数式が物理的に正しいのか考察し、物理的考察において正しいことを確認した。

積立の運用シミュレーションができるようになりました。以下のリンクにアクセスお願いいたします。

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